第七話 「夜が明けたら」
真面目そうな父娘が街の中を歩いている。
父親が目を離した隙にいかにもな格好をしたチンピラたちが娘に絡みだす。
そこに父親が割って入り娘を逃がす。
腹を立てたチンピラたちは父親に暴力をふるおうとする。
身を守ろうとした父親は持っていた裁ちばさみでチンピラを刺してしまう。
正当防衛は認められず父親・服部は実刑判決を受ける。
出所後、担当の刑事が様子を見に行くと服部はなぜかチンピラの言いなりに金を貸すようになっていた。
理不尽な目にあった男が無関心で冷たい社会に復習するお話。
現代でも起こりそうで嫌だね。
わざとやってんだろうけどチンピラたちの悪行をこれでもかって映し続けるんでイライラしてしまう。
第八話 「猫は知っていた」
主人公仁木兄弟が下宿している箱崎医院は庭に防空壕が残されている。
その防空壕で箱崎家の年寄りが殺された事から兄弟は事件に関わることとなる。
またホラーじゃなくミステリーだね。
殺人事件を調査する仁木兄弟の前に色々思わせぶりな伏線が敷かれるけれど事件に関連しないどころか敷くだけ敷いて説明されない事も多い。
一応事件に関連する伏線はきちんと回収されているのが救いだろうか。
「○○が××であることは犯人しか知らないはずですよ、どうしてあなたが知っているんです?」推理物でお馴染みの台詞は当時としてはまだ新鮮だったんだろうか。
50分の番組で2回も使うんだもんなあ。
タイトルの猫だが猫は殺人トリックに利用されただけでなにか知っていたわけではなく、本筋には絡んでこなかった。
何を思ってつけたタイトルなんだろう。
面白い話では無かったんだけれど、庭に防空壕があるとか洗濯機にローラーの絞り器が付いてたり行き遅れの看護婦が持参金がないと嫁の貰い手がないと愚痴ったり70年代の世相が伺える描写があるのが見所かな。