岬ちゃん早く来てくれ!

学校出てから十余年、今じゃワープア低賃金。

恐怖劇場アンバランス vol.6

第十一話 「吸血鬼の絶叫」

 トランシルヴァニアからやってきたという白人吸血鬼がどこかの地下室で横たわっている男(鬼岬)の死体の胸の杭を抜く。すると鬼岬は吸血鬼として蘇り、夜な夜な若い女を襲い出すのだった。

 若き科学者・東田は妹が通り魔(吸血鬼)に襲われたことをきっかけに、吸血鬼について調べ出す……

 

 白人吸血鬼が何を目的として日本にやってきたのか、鬼岬はなぜ東田の妻を襲うのか、作中の謎は一切説明されないのでご都合主義的に見えてしまう。脚本が駄目でも吸血鬼の造形が恐ろしければ良しとしてもいいのだが、ヨレヨレの服を来た白痴のおっさんに牙を生やしただけ。

 グダグダ。これは駄目だろう。

DVD恐怖劇場アンバランスVol.6

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第十二話 「墓場から呪いの手」

 経理課長・桑田は自身の不正を知る愛人・久美を殺してしまう。桑田は風呂場で死体をバラバラにし、川や線路脇に隠す。

 しかし「久美の手」は死んでいなかった。バラバラに捨てられた自分の体を集めつつ、復讐のために桑田に近づくのであった。

 

 「久美の手」の目的はただ復習するためではなく桑田の犯罪を暴くこともあったのだろう。桑田を殺すだけならわざわざ体を集めたり呼び鈴を鳴らしたりをする必要はないからね。まあこの辺は尺の都合もあるかも知れないな。寝てる間に首を絞めればすぐに終わっちゃうし。

 描写は控えめながらホラーとしてはなかなか良く出来ていた。動く手は模型と本物の手をうまく使い分けているみたいね。

第十三話 「蜘蛛の女」

 悪徳高利貸・蓮子は二種類のペットを飼っていた。一つは蜘蛛、もう一つはヒモの辰也である。写真家を目指す辰也は蓮子からせびった金で個展を開こうとするが、それを許さない蓮子はヤクザの山西を使って辰也が個展を開こうとするたびに辰也から金を取り返していた。

 山西と蓮子の関係に気づいた辰也は蓮子に詰め寄るが「ヒモに権利なんかない」と罵られたことから激情して蓮子を絞殺してしまう。辰也は蓮子の死体は燃やして山に埋める。そして蓮子の金を使って個展を開こうとするが……

 

 これも殺された女の復讐譚である。蓮子も悪人だが辰也もクズ、もちろんヤクザの今西は言うまでもない。気の毒なのは辰也の恋人のミチ、彼女は蓮子(の怨念)に嫉妬で殺された気の毒な子だね。まあ辰也と蓮子の関係に気づいてないとは思えないけどさ。

 

 最後の巻は恐怖劇場の名にふさわしく、ホラーものばかり詰めあわせている。

 

 恐怖劇場アンバランスを通して見てみたが、面白い作品もあるものの期待していた内容とはちょっと違うかなという感想。私が期待していたのはホラー物だったんだよね。「恐怖劇場」ってタイトルと、「心臓の弱い方、お一人でご覧になる方はご遠慮ください」ってアバンを流してるんだからホラーを期待してもおかしくないでしょう。あと円谷っていうんだから特撮とか見たかったな。

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