最近氷河期世代が叩かれる言説を見ることがあった。上の世代や同年代の勝ち組ではなく下の世代から苦言を呈されていたのが印象的であった。これまでは上の世代がネットに少なくて、若者としてインターネット世論の中核を占めていたのが下の世代が増えたことによって相対的に老人側になってしまったのだろう。実際氷河期先頭組はアラフィフなので十分お年寄りではある。因果は巡るってこういうことだよなと思った。
氷河期世代が大変だったのは理解できるのだが、彼らの自己憐憫と多世代への不理解や攻撃性に辟易とすることも多い。「氷河期世代は有能だけれど仕事にあぶれた。下の世代は無能だけれど仕事にありつけている」とか「氷河期世代はコンビニバイトや単純労働者でも頭脳明晰、下の世代はそうじゃない」とかは一歩引いて見てみると典型的な老害ムーブである。後の世代が彼らに比べて恵まれているかというとそういうわけでもないし、まるで自分たちだけが特別不幸な目にあっているかのような口ぶりだとそりゃ下の世代から突き上げも起こるわな。
