バブル絶頂期における就活の有様を描いた作品らしい。空前の売り手市場だとか学生の青田買いだとか拘束旅行だとか今となっては御伽話にしか思えないね。
売り手市場とはいえ人気のあるマスコミ業界は激戦区でマスコミ志望の大原(織田裕二)とその友人たちは苦労して就活をしている。就活の茶番劇なんかはこの頃から何も変わってないのがなかなか空恐ろしい。
青春映画としても良くできていて、マスコミを諦めて食品系中小企業に入社する者や早々にコネで代理店の内定を貰ったものの父親の急死によって地元に帰郷する事になった者のエピソードもいい味を出しているね。なりたいものじゃなくて、なれるものを探し始めたらもう大人なんです。なんて胸に響くじゃないですか。