岬ちゃん早く来てくれ!

学校出てから十余年、今じゃワープア低賃金。

NINJA GAIDEN Σ2

 元々は箱○のソフト、PS3とvitaに移植されている。vita版は出来がよろしくないらしいのでPS3版を購入。移植の際にグラが綺麗になる代わりに敵の数が減り、残酷表現が抑えられているそうな。確かに敵を切っても血の代わりに青い何かが噴き出している。

NINJA GAIDEN Σ2 PS3 the Best

NINJA GAIDEN Σ2 PS3 the Best

 

 残酷表現といえば今作の追加要素「欠損」と「滅却」だ。ハヤブサが敵を攻撃すると敵の腕や足が千切れる事がある。これが欠損で、欠損した敵は動きが鈍くなる。その代わりに捨て身の自爆攻撃を放ってくるので油断は禁物だ。

 欠損した敵の近くで△を押すと、敵の残り体力に関係なく一撃必殺の滅却が発動する。専用のモーションとともにかっこよく敵を葬り去るのだ。

 ちなみにこの滅却、一部ボス戦でも採用されている。ボスの場合はある程度体力が減ったら滅却を受け付けるようになるんだけど、これは普通に体力0になったらムービーって形で良かったな。滅却を受け付けるボスと受け付けないボスがいるんで知っていないと混乱するから。ボス用滅却は□ボタンってのも混乱の原因だしさ。

 欠損した敵は腕や足がなくなっている事がよく分かるようになっている。戦いが終わるとその場には腕や足のない死体、胴の離れた死体が転がる事となる。表現は抑えめなのが残念だけどね。

 今作の雑魚戦はこの欠損と滅却を狙っていく事が重要になっている。とは言え欠損はランダム発生なのでたくさんの敵を相手にするには心もとない。そこで活躍するのが「絶技」だ。絶技は△をしばらく押しっぱなしにすることで放つ溜め技で、武器によって攻撃方法は異なるが発動すれば一方的に高火力のコンボを決めることができる。しかし溜め技は隙が大きくて雑魚相手でも決めるのは難しい。そのために「絶技引導」が用意されている。絶技引導は敵を倒した時に現れる「エッセンス」を吸収することで短い溜め時間で絶技を放つ技だ。

 雑魚戦ではこれらを組み合わせて戦う。欠損させた敵を滅却し、現れたエッセンスを吸引して絶技を放つ。すると敵は欠損したり死んだりするので、そこからまた滅却や絶技引導につなげるのだ。

 こう書くとこれ一辺倒で押しきれるように見えるがそうは甘くない。タイミングが合わなければ絶技は空振りするし、敵も絶技を放たせまいと攻撃してくる。また、エッセンスには黄色(ゲーム内通貨)、赤(忍術ゲージ回復)、青(体力回復)の三種類あるのだが、絶技や滅却で敵を倒すと現れるエッセンスは黄色のみとなってしまう。さらに絶技引導で吸引したエッセンスはアイテムとしての効果を発揮しないので、現れたエッセンスを絶技に使うか回復や金として手に入れるかの判断が重要になる。この辺りの駆け引きが面白い。

 

 私がプレイしたニンジャガΣ1はVITA移植版Σ+なので正確には前作ではないのだけれど、ニンジャガΣ1の問題点を改善したあとが見える。大きな改善点は前作では多分にあったアドベンチャー要素を極力排除し、道なりに進めばいいようになっている事だ。やはり不評だったのだろう。

 また敵の集団を倒すたびに体力が回復したり、セーブポイントで体力が回復したりと親切な要素を追加してくれている。さらに言うとセーブポイントの数が多く、その間隔も短い。

 弓に照準が追加されたのもありがたい。前作は照準が無いため狙うのが難しかったのだ。主観視点でのエイムアシストも付いている。

 前作でイライラさせられたカメラとオートロックオンの誤爆も気になる場面は少なくなっていた。巨大ボスと戦うときは相変わらず酷いカメラとロックオンだったけど。

 リトライ性も改善している。雑魚戦で死ぬと直前のセーブポイントなのは相変わらずだが、ボス戦で死んだ場合はボス戦開始直後からリスタートという親切仕様に。ただしボス戦開始直後の装備をそのまま引き継ぐので、別の装備を使いたい場合はリスタートのたびに装備を変更しないと行けないはめに。ロードの問題もあってこの仕様は鬱陶しい。

 ロード時間はさほど長くはない。一番時間がかかるのがゲーム開始時とチャプターをまたぐ時だが大した時間はかからない。ムービーをスキップした時に入るロードも一瞬とは言わないまでもあっという間だ。問題はちょくちょく入る細かいロードだ。マップを歩いている時、アイテムを拾う時、アイテム・武器選択する時、巻物を拾った後などでロードが始まるとテンポが削がれる事になる。

 グラは4年前のゲームだからそれなりに。背景はともかく人物や敵はきれい。ただティアリングが目立つ。60fpsと30fpsの違いが分からない私でもわかるレベル。

 

 面白さは雑魚戦>ボスだった。ボスはこちらの攻撃を押し切って攻撃してくるので、ボスの攻撃を避けて隙を見て攻撃するという戦い方しかできない。それによって使うコンボや攻撃法が限られてくるからだ。また一部のボスは飛び道具でしかダメージを与えられないものがいる。ヒントがないので初見だと戸惑ってしまう。反面攻撃法を知ってしまえばノーダメージクリアも余裕なのでバランスが悪い。

 難易度は下がっているんじゃないだろうか。悟りの道までクリアしたがさほど苦労はしなかった。さすがに悟りの道では何度も死んだのだが、クリア不可能な理不尽さを感じることはなかった。戦闘後・セーブポイントでの回復、ボスでのリトライはボス戦開始直後からというのが大きいのかもね。そして敵のガード不能攻撃が少なくなっているようにも思う。投げを警戒しておけばボスですらガードと裏風で凌げるのは強い。

 

 ストーリーは厨二心をくすぐられる独特なセンスがたまらない。最後の邪忍王→エリザベートの連戦とかね。ムービーだけでは説明不足なストーリーは落ちてる巻物で補完される。今作のお色気担当のエリザベートとソニアは前作のレイチェルに比べて美人になっているのがうれしいね。

 

 前作の欠点を改善し、良い所を伸ばした良い作品。3000円位のベスト版でここまで楽しめるのだからありがたい。超忍もいずれチャレンジしたいが流石に3周もすると飽きてくるのでまたいつか。続編の3は評判があれなんでベスト待ちかなあ。YAIBAは無双みたいな感じだし……