岬ちゃん早く来てくれ!

学校出てから十余年、今じゃワープア低賃金。

2018/06/25の日記

 名古屋城天守閣再建がもめているらしい。焼失前の図面をもとにした忠実復元を目指す名古屋市に冷水をあびせる形で障害者団体から待ったがかかっているそうな。障害者団体側は車椅子でも楽に上がれるようにエレベーターつけろやとのこと。

 忠実復元のコンセプトを根っこから否定しているわけで、そりゃ市長も飲めんわなと同情してしまいますね。

 ただ名古屋市側も流石に「障害者は登れません、ハイおしまい」とはいかず、木造忠実再現のコンセプトとバリアフリーを両立できるように昇降機をつける等の妥協案を出したわけですが、団体側は「エレベーター以外認めない、交渉の余地はない」と突っぱねてる様子。こういった歩み寄りの姿勢を見せない交渉はいい結果にはならないような。

 この騒動を傍から見たら、また障害者団体が馬鹿なこと言ってるわという感想が出てくるわけですが、まあ少しくらいは障害者側に同情してしまうわけもありまして。忠実復元のためにエレベーターつけないよという考えの裏には、文化財のためなら障害者がちょっと不便な思いしてもいいよねって本音があるわけですわ。冷静に考えると天守閣に登るのがちょっと面倒になるからって騒ぐようなことじゃないわけですが、被害者意識が強くなるとちょっとの不利益でも自分が軽く見られていることが許せなくなっちゃうんですよね。障害を抱えていることが原因の不便さや、健常者との格差を意識して過ごしていると、こういった細かいことでも吹き上がっちゃうのかなと思うわけですわ。彼らにしても本当のところは名古屋城天守閣なんてどうでも良くて、自分たちが軽く見られていることが許せないんでしょうね。

 ちょっと前に女性専用車両に乗り込むおっさん団体が話題になっていましたけれど、あれも似たような感じなのかな。何両かある車両のうちの1車両に乗れなくてちょっと不便な思いをしたからってどうってこと無いわけなんですが。女性専用車両には女の人が快適に電車に乗るためにはおっさんが辛い思いしても別にいいよねって本音が隠れているわけでして、彼らはそういう心性が許せないんじゃないかしらと。

 まあ妥当な落とし所としては天守閣を忠実再建しつつなるたけ建造物をいじらない障害者対策を取るという市側の案なんじゃないかしら。障害者対策を取らないというのは論外としても、文化財なんて知ったことかという傲慢な態度でエレベーターを付けても禍根を残すだけなんじゃないかなあ。